言葉
言葉は儚い。
口に出しだだけでは、声にしただけでは、
形もないまま消えていく。
だから、書く。 伝える。 歌にのせる。
そうして
どこかに、誰かの心に残っていく。
強く。
残った言葉は、たった一言でも
誰かの人生を変えてしまうことがある。
だから、あまりにも尊く、大切だ。
SNSというツールは簡単に自分の思いを
形に残すことが出来るし伝えることが出来る。
そんな時代。
そんなツールと離れて過ごしていた彼らが、
人生をかけたあまりにも大きすぎる場面で
言葉を紡いだ。
限られた時間の中、悩み、躓き、支え合いながら
思いの丈を言葉にした。
シャボン玉のように彼らの中で膨らんでは
弾けて消えていっていた儚い言葉たちが、
音に乗り、リズムに乗り、わたしに届いた。
あなたに届いた。
心に響いた。
"目指す1位は目の前。なのに遠く感じた"
惜しくもあと一歩のところでデビューを逃し、最後の挑戦とオーディションに参加した田島くんはどんな気持ちでこの言葉を紡いだのだろう。
"Every night 浴びるこの脚光の裏で鏡見つめ苦悩"
"逃げ出したいほどプレッシャーの中RAPでやっと自信が持てそう"
全て未経験で沢山の人に評価され続けるこのオーディションに飛び込んだ19歳の理人はどんな思いで心の裏側を綴ったのだろう。
"あと戻りはもう出来ないから"
"もうダンサーじゃない"
たくさんのものを手放し、アイドルの道を目指した西くんのこの言葉にどれだけの重く深い思いが込められているのだろう。
知らなかった思いがあった。
知らなかった等身大の彼らを教えてくれた。
完成されたリリックを聴いて、
悩んでいた彼らをとても愛おしく感じた。
その時間をも尊く感じた。
1度残った言葉は二度と消えない。
だから私はいつも怖くもある。
ましてや、オーディション期間中。
自分を表現する言葉の重みや言葉の力を
痛いほど感じていたであろう彼らが
紡ぎ上げたリリック。
あまりにも大切で特別だ。
この先何年も何十年も大切にしたい。
このリリックがあったから、
この言葉だったから、
今があるのかもしれない。
西洸人の、田島将吾の、池﨑理人の
過去と今と未来をそして夢をのせた
彼らだけの言葉たち。
ドス鯉倶楽部のNobody Elseを聞けば
いつでもあの時の3人に会える。
何度でも会いに行こう。
何度でも3人に夢を託そう。
3人が紡いだ言葉達は私のかけがえのない宝物だ。
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月